奈良醸造がWorld Beer Cupで金賞2つ。Session Beer部門の金賞は日本初で、2部門同時は日本のブルワリーで16年ぶり
世界50か国から8,166銘柄が集まった品評会で、1つの醸造所が2つの部門の金賞を取りました。
奈良県奈良市の奈良醸造です。American-Belgo-Style Ale部門で「FUNCTION」、Session Beer部門で「LIGHTHOUSE」が選ばれました。
日本のブルワリーが複数の部門で金賞を同時に取るのは16年ぶりです。Session Beer部門の金賞にいたっては、日本のブルワリーで初めてになります。
この記事は、こんなことを知りたいあなた向けです。
- World Beer Cupがどんな品評会なのか
- 金賞を取った2本がどんなビールなのか
- 何が日本で初めてなのか
- どこで手に入るのか
読み終えるころには、どちらを試すかが決められます。
目次
奈良醸造がWorld Beer Cup 2026で2部門の金賞を取った

World Beer Cupは、アメリカのブルワーズ・アソシエーションが主催する品評会です。ビール界のオリンピックとも呼ばれます。
2026年の大会は4月にアメリカで開かれました。世界50か国から8,166銘柄が集まり、38か国から来た255名の専門審査員が審査にあたっています。
ラベルを伏せた完全ブラインド審査です。
各カテゴリーで金賞と銀賞と銅賞が出ますが、基準を満たす銘柄がなければ「該当なし」になります。出せば何かが当たる仕組みではありません。
| 銘柄 | 部門 | 賞 |
|---|---|---|
| FUNCTION | American-Belgo-Style Ale | 金賞 |
| LIGHTHOUSE | Session Beer | 金賞 |
※World Beer Cup 2026の結果による
造っているのは奈良醸造株式会社です。奈良市の北之庄西町に醸造所があり、2018年に設立されました。代表取締役は浪岡安則さんです。
FUNCTION:ベルギー系酵母とアメリカンホップで造るセゾン

American-Belgo-Style Ale部門で金賞を取った「FUNCTION」は、奈良醸造の定番です。
ベルギー系の酵母とアメリカンホップを組み合わせた、ホッピーなセゾンになります。アルコール分は6.0%、IBUは24です。
公式の説明によると、柑橘や白ブドウを思わせる華やかな香りが立ち、苦すぎず爽快な飲み口にまとまります。
セゾンは、もともとベルギーの農家が夏の作業の合間に飲むために造っていたスタイルです。酵母由来の香りとすっきりした後味が持ち味になります。
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| コク | ★★★☆☆ |
| キレ | ★★★★☆ |
| 苦み | ★★★☆☆ |
| 酸味 | ★★★☆☆ |
| 甘み | ★★☆☆☆ |
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LIGHTHOUSE:アルコール分3.0%のマイクロポーター

Session Beer部門で金賞を取った「LIGHTHOUSE」は、アルコール分3.0%のマイクロポーターです。IBUは18になります。
掲げているのは「低アルコールでも、豊かな飲みごたえを」という考え方です。度数を下げると味が薄くなりがちな部分に、正面から取り組んだ一本になります。
公式の説明によると、カカオやコーヒーを思わせるロースト香が立ち、ナッツの余韻が残ります。
缶は窒素を充填したナイトロ仕様です。窒素はきめの細かい泡を作るので、口当たりがなめらかになります。
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| コク | ★★★★☆ |
| キレ | ★★★☆☆ |
| 苦み | ★★★☆☆ |
| 酸味 | ★★☆☆☆ |
| 甘み | ★★☆☆☆ |
Session Beer部門の金賞は日本のブルワリーで初めて
LIGHTHOUSEの金賞は、日本のブルワリーにとってSession Beer部門で初めての受賞です。
同じ部門でアメリカ以外の国にメダルが渡ったのも、大会として初めてになります。
低アルコールのビールは、アメリカのセッションビール文化が本場です。本場の部門で、外から来た1本が頂点に立った形になります。
2026年は2月から5月まで受賞が続いた

2026年の奈良醸造は、World Beer Cupだけではありません。2月から5月まで受賞が続いています。
| 時期 | 大会 | 結果 |
|---|---|---|
| 2月 | Japan Brewers Cup 2026 | チャンピオンブルワリー |
| 3月 | International Brewing Awards 2026(イギリス) | 銀賞 |
| 4月 | World Beer Cup 2026(アメリカ) | 2部門で金賞 |
| 5月 | Finest Beer Selection(ドイツ) | 入賞 |
※奈良醸造の2026年の主な受賞歴
代表の浪岡さんは、2018年に醸造を始めたときから世界一のビールを造ることを目標の1つに挙げてきました。何度も壁に阻まれたが今回ようやく達成した、と振り返っています。
製造規模に関係なく世界中の醸造所と品質で競えることが、World Beer Cupの醍醐味だとも話しています。
社名の「奈良」には、地名が各地で話題になってほしいという思いを込めたそうです。大会に奈良の名前を残せたことを喜ぶ言葉も出しています。
2026年10月20日には、奈良市役所で仲川げん市長への表敬訪問が予定されています。
どこで手に入るのか
奈良醸造にはオンラインショップがあり、一般向けと業務店向けに分かれています。缶の取り扱いもあります。
奈良市のふるさと納税の返礼品にもなっていて、これまでに400件、580万円の寄附を受け入れています。
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FUNCTIONとLIGHTHOUSEがおすすめな人

「FUNCTION」がいちばん向いているのは、香りの華やかなビールを飲みたい人です。
ベルギー系の酵母とアメリカンホップを組み合わせていて、柑橘や白ブドウを思わせる香りが立ちます。アルコール分は6.0%です。
「LIGHTHOUSE」が向いているのは、度数を抑えたビールを探している人です。
アルコール分は3.0%で、黒ビールの香ばしさは残ります。軽くしたぶん味まで薄くなるのが嫌だという人に合います。
賞を取ったビールを飲んでみたい人にも向きます。
8,166銘柄から選ばれた2本で、どちらも定番として造り続けられているものです。
反対に、ビールの苦みをしっかり味わいたい人には物足りないかもしれません。
FUNCTIONのIBUは24、LIGHTHOUSEは18で、どちらも苦みは強くありません。
まとめ

奈良醸造のWorld Beer Cup 2026受賞についてまとめます。
- World Beer Cup 2026は4月にアメリカで開催。世界50か国から8,166銘柄が集まった
- 審査は38か国から来た255名の専門審査員による完全ブラインド
- 奈良醸造は「FUNCTION」でAmerican-Belgo-Style Ale部門、「LIGHTHOUSE」でSession Beer部門の金賞を取った
- 日本のブルワリーが複数部門で金賞を同時に取るのは16年ぶり
- Session Beer部門の金賞は日本のブルワリーで初めて。同部門でアメリカ以外にメダルが渡ったのも大会初
- FUNCTIONはベルギー系酵母とアメリカンホップを使うセゾン。アルコール分6.0%、IBU24
- LIGHTHOUSEはアルコール分3.0%のマイクロポーター。IBU18で、缶は窒素を充填したナイトロ仕様
- 奈良醸造は2018年設立。代表取締役は浪岡安則さん
- 2026年は2月のJapan Brewers Cupでチャンピオンブルワリーに選ばれ、3月と5月にも受賞している
世界の品評会では、規模の大きな醸造所が有利に見えることがあります。完全ブラインドの審査で、奈良の1軒が8,166銘柄のなかから2つの金賞を取りました。
しかも1本は、本場であるアメリカのセッションビールの部門です。
店で名前を見かけたら、手に取ってみてください。
大好きなビールを存分に楽しみましょう。
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