ななくさビーヤを徹底紹介!元農水省官僚が二本松の納屋で醸す福島のクラフトビール
福島県二本松市の山あいに、納屋を改造した醸造所があります。
ななくさナノブルワリー。造るビールの名は「ななくさビーヤ」といいます。
醸造しているのは、有機農家の関元弘さん。
1971年東京都生まれ、農林水産省のキャリア官僚でした。
35歳で二本松市東和地区へ移住し、2006年10月に新規就農しました。
冬のあいだは地元の酒蔵で蔵人としても働いていました。
日本酒を造りたいと醸造免許の申請を考えたものの、新規の免許は交付されないと知って断念。
好きだったベルギースタイルのビールに切り替え、発泡酒の免許を申請します。
免許の申請を進めていた2011年3月、東日本大震災が起きました。
営農の継続を決め、2011年、納屋の醸造所でビールを造り始めます。
この記事は次のことを知りたいあなたに向けて書きました。
- ななくさビーヤはどんなビールなのか
- 造り手はどんな人なのか
- 無濾過・非加熱・瓶内二次発酵とは何が違うのか
- どんな銘柄があるのか
- 醸造体験やふるさと納税で手に入るのか
読み終えるころには、ななくさビーヤの成り立ちと味、そして手に入れる方法がわかります。
ななくさナノブルワリーとは

ななくさナノブルワリーは、福島県二本松市東和地区の有機農園「ななくさ農園」が営む醸造所です。
2011年に二本松税務署から発泡酒製造免許を受けて醸造を始めました。
ななくさ農園は山間の小さな農園です。
キュウリ、ミニトマト、インゲン、ホウレンソウなどを有機栽培で育てています。
ビールを造るのは、農閑期にあたる冬のあいだ。
納屋を改造した醸造所で、地元の素材を生かした「風土の味がする麦酒」づくりを心がけています。
大手のビール工場を小さくしたものではなく、家庭での自家醸造を大きくした施設だと、造り手自身が説明しています。
| 名称 | ななくさナノブルワリー(ななくさ農園) |
|---|---|
| ブランド名 | ななくさビーヤ |
| 所在地 | 福島県二本松市戸沢字西高内120 |
| 醸造開始 | 2011年 |
| 代表 | 関 元弘 |
| 容量 | すべて330ml(品目:発泡酒) |
| 公式サイト | nanakusa-nano.stores.jp |
ななくさビーヤ 3つの特徴

造り手の経歴にも、造り方にも、ほかの醸造所とは違うところがあります。
3つの特徴に分けて紹介します。
特徴1:農林水産省の官僚から有機農家に転じた造り手
代表の関元弘さんは1971年東京都生まれ。
農林水産省のキャリア官僚から一転、35歳で二本松市東和地区へ移住しました。
2006年10月に新規就農して開園。
2008年には福島県からJAS有機の認定を受けています。県内で37番目の認定でした。
地元の「結(ゆい)の精神」に触れ、自らも新規就農者を支援。のちに地域の農家とワイナリー「ふくしま農家の夢ワイン」も立ち上げています。
特徴2:震災の年に始まった醸造
冬になると地元の酒蔵で蔵人として働いていた関さんは、自分でも日本酒を造りたいと考えました。
ところが清酒の新規免許は交付されないと知り、断念します。
かわりに、好きだったベルギースタイルのビールで発泡酒の免許を申請します。
税務署との調整を始めたのが2010年でした。
申請の直後に東日本大震災と原発事故が起きます。それでも営農の継続を決め、2011年に醸造を始めました。
特徴3:無濾過・非加熱・瓶内二次発酵
ななくさビーヤは、酵母を取り除く濾過も、発酵を止める加熱処理もしていません。
瓶に詰めてから二次発酵させる、昔ながらの製法です。
酵母が生きているため、瓶の中で発酵と熟成が続きます。
炭酸も酵母が生み出した自然のものです。
開ける時期によって味わいが変わります。届いたら一晩置いて落ち着かせてから開栓する、というのが公式の案内です。
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二本松の素材で仕込む4種類の味わい

銘柄はいずれも330mlの瓶で、品目は発泡酒です。
アルコール分は5%から6.5%まで銘柄によって変わります。
公式オンラインストアで通年扱っているのが次の4種類。
4種類のほかに、道の駅では季節に応じてストロングビーヤ、オート麦を使ったHAZY、東和産の麹を使ったCoujiなども並びます。
サンキュービーヤ:感謝を名前にしたフラッグシップ
ななくさナノブルワリーの看板銘柄です。
ほどよくローストした麦芽を使い、コクのある味わいに仕上げています。
世話になっている人たちと、すべての物事への感謝を込めて「Thank You Beeya」と名付けられました。
| ビアスタイル | エール |
|---|---|
| アルコール分 | 5% |
| 原料 | 麦芽・ホップ・ハーブ |
| 容量 | 330ml |
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| コク | ★★★★☆ |
| キレ | ★★★☆☆ |
| 苦み | ★★★☆☆ |
| 酸味 | ★★☆☆☆ |
| 甘み | ★★☆☆☆ |
サンキュービーヤは、二本松市のふるさと納税の返礼品になっています。
アップルビーヤ:東和地区の羽山リンゴを使ったフルーツ麦酒
二本松市東和地区で採れる羽山リンゴを使ったフルーツ麦酒です。
りんごを使いながら甘くはならず、ドライで爽やかに仕上がっています。
アルコール分は6%と、サンキュービーヤより1%高くなります。
| ビアスタイル | フルーツエール |
|---|---|
| アルコール分 | 6% |
| 原料 | りんご(羽山リンゴ)・麦芽・ホップ |
| 容量 | 330ml |
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| コク | ★★★☆☆ |
| キレ | ★★★★☆ |
| 苦み | ★★☆☆☆ |
| 酸味 | ★★★★☆ |
| 甘み | ★★☆☆☆ |
アップルビーヤも、二本松市のふるさと納税の返礼品になっています。
ふくしまの麦酒 All Fukushima:原料がすべて福島県産
大麦、ホップ、ゆず。原料がすべて福島県産という一本です。
ゆずのさわやかな香りが立ち、味わいは軽やかです。
地元の素材を生かすという方針が、名前にそのまま出ています。
| ビアスタイル | フルーツエール |
|---|---|
| アルコール分 | 5% |
| 原料 | 麦芽・糖類・ホップ・ゆず |
| 容量 | 330ml |
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| コク | ★★☆☆☆ |
| キレ | ★★★★☆ |
| 苦み | ★★☆☆☆ |
| 酸味 | ★★★★☆ |
| 甘み | ★★☆☆☆ |
ダークブラウンビーヤ:黒の深煎り麦芽で仕込む新銘柄
黒の深煎り麦芽を使った新しい銘柄です。
コーヒーのような色合いで、滋味に富む味わいに仕上がっています。
アルコール分は6.5%。ラインナップの中で一番高い一本です。
| ビアスタイル | ダークエール |
|---|---|
| アルコール分 | 6.5% |
| 原料 | 麦芽(国内製造)・糖類・ホップ |
| 容量 | 330ml |
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| コク | ★★★★★ |
| キレ | ★★☆☆☆ |
| 苦み | ★★★★☆ |
| 酸味 | ★★☆☆☆ |
| 甘み | ★★☆☆☆ |
納屋の醸造所で体験できる仕込み

ななくさナノブルワリーには、タップルームも直売所もありません。
かわりに、仕込みそのものを体験できます。
旅行会社「あうたび」を通した醸造体験で、朝から夕方まで1日かけて仕込みを行います。
すべて手作業なので、工程の細部まで見られるのが小さな醸造所ならではです。
体験でやること
- 麦芽の糖化(粉砕した麦芽をお湯を張った糖化槽へ入れる)
- 麦汁の抽出(ポンプで糖化槽から煮沸槽へ移す)
- 麦汁の煮沸60〜90分(煮沸中にホップを投入)
- ワールプール(煮沸後に液体を掻き混ぜ、ホップ粕を中央へ集める)
- 麦汁の冷却と酵母添加
- 煮沸釜とホース類の洗浄
仕込んだ麦汁は、約1か月の発酵を経てビールになります。
休憩時間には、ビールの原価や酒税の話まで聞けます。
開催は通年。ただし6月中旬から9月中旬は休みです。醸造が農閑期の仕事だからです。
醸造体験の情報
| 醸造所 | ななくさナノブルワリー(ななくさ農園) |
|---|---|
| 所在地 | 福島県二本松市戸沢字西高内120 |
| 集合 | 醸造所に10時40分(JR二本松駅からの送迎あり/10時10分集合) |
| 終了 | 16時30分 |
| 開催期間 | 通年(6月中旬〜9月中旬は休み) |
| 申込先 | autabi.com |
| 注意 | 徒歩圏内にコンビニ・飲食店はありません。昼食の持参をおすすめします |
| 公式サイト | nanakusa-nano.stores.jp |
※2026年9月時点の情報です。営業時間や定休日は変わることがあります。訪問前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。
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ななくさビーヤを購入する方法

二本松まで足を運べなくても、ななくさビーヤは手に入ります。
二本松市のふるさと納税に、2つの銘柄が返礼品として登録されています。
ふるさと納税:サンキュービーヤ 330ml×6本
看板銘柄のサンキュービーヤが6本届きます。
常温保存で、賞味期限は発送日から6か月です。
ふるさと納税:羽山リンゴのアップルビーヤ 330ml×6本
東和地区の羽山リンゴを使ったアップルビーヤが6本届きます。
りんごを使ったビールを飲み比べたい場合はこちらから。
ふるさと納税がなぜお得なのかについて知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
まとめ

ななくさビーヤは、福島県二本松市の有機農園が農閑期に造るクラフトビールです。
造り手の関元弘さんは、農林水産省のキャリア官僚から35歳で有機農家に転じた人。
日本酒の免許を断念して発泡酒に切り替え、震災の年である2011年に醸造を始めました。
無濾過・非加熱・瓶内二次発酵で、酵母が生きたまま瓶に入ります。
開ける時期によって味わいが変わるので、届いたら一晩置いてから開けてください。
銘柄は、感謝を名前にしたサンキュービーヤ、羽山リンゴのアップルビーヤ、原料がすべて福島県産のAll Fukushima、深煎り麦芽のダークブラウンビーヤ。
納屋の醸造所では、1日かけて仕込みを体験できます。
遠方からなら、二本松市のふるさと納税が窓口になります。
大好きなビールを存分に楽しみましょう。
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